「dub」とは「吹き替えのせりふを入れる」という意味があるそうです。
takumi apartment管理人がここで起こっていることにセリフをつけるように勝手に
感想を綴るコラム「nowadays dub」。
Vol.6は地域の若きシェフ有志が始めた食にまつわる実験的なプロジェクト「神社
酒場(ジンジャサカバ)」とnowadays bistro dub plate Christmas menuについて
。
【神社酒場】
神社酒場は、地域の若きシェフ有志が始めた食にまつわる実験的なプロジェクト
であり、贅沢にも滋賀県護國神社の境内というロケーションで行われる食のイベン
トである。dubplateも主催シェフとして参加している。地域の若きシェフ達がこれ
までにない面白いことを企画したい、地産地消でクオリティの高いものを提供した
い、飲食シーンをもっと盛り上げたい。。。という心の中に湧き上がる泉ような、
その想いの結晶のようなプロジェクトである。実施日までには美味しい日本酒と食
べ物のペアリングを幾度となく行い、酒蔵に実際赴いてその雰囲気や杜氏の想いを
肌で感じ、一過性のイベントではなくシェフたちにとっても食の研究を重ねること
できるプロジェクトに発展、まるで美食都市サン・セバスチャンの食ギルドを彷彿
とさせるようだ。イベントはその研究の副産物であり、お披露目であり、お零れを
頂戴できた参加者はさぞ幸福だったであろう(私もいち参加者で幸福でした)。
この素晴らしい取り組みだが、2019年春の開催(日時未定)をもって一区切り。
また新しい展開を模索するのだそうだ。彦根にこのように発展的な食ギルドが沸き
起こったことを誇りに思うとともに、地域のシェフたちが互いに切磋琢磨していく
ムーブメントとなることを期待したい。
【dubplate クリスマスメニュー】
クリスマスと言えば、ツリーと七面鳥の丸焼きを家で囲んでというイメージも強
いが、大切な人にためにお店のディナーを予約するというのも定番となっているの
ではないだろうか。
bistro dub plateでも毎年クリスマスディナーを試行錯誤されている(子ども連
れもOK)。昨年はアミューズ/フォアグラのマカロン、前菜/ホタテのマリネとカリ
フラワーのムース、スープ/発酵バターを纏った多賀にんじん、魚料理/オマール海
老のグリル-ハーブバターソース-、パスタ/自家製からすみのシンプルパスタ、肉
料理/蝦夷鹿のパイ包み-ペリグーソース-、デザート/洋梨のコンポートチョコレー
トかけとヨーグルトアイス。どれも最高に美味であった。
アミューズ/フォアグラのマカロンはフォアグラの濃厚な味がしっとりマカロン
でさらに凝縮され、前菜/ホタテのマリネとカリフラワーのムースはマリネの酸味
とホタテの旨味、カリフラワーのやさしく甘いクリームが絶妙。スープ/発酵バタ
ーを纏った多賀にんじんは糖度の高い多賀にんじんの甘さを発酵バターのコクが引
き出している。魚料理/オマール海老のグリル-ハーブバターソース-はもう間違い
ないでしょう。そして、来ました。自家製からすみのシンプルパスタ。自家製とい
うだけあってとろりと濃厚なからすみをふんだんに使ってシンプルに仕上げたこと
により、からすみの旨味とパスタの美味しさを絶妙に引き出すことに成功している
。まだ来るか、とばかりに蝦夷鹿のパイ包み-ペリグーソース-。なんと蝦夷鹿の下
にはフォアグラが。。。淡白な蝦夷鹿との相性は抜群。甘酸っぱい洋梨のコンポー
トチョコレートかけとヨーグルトアイスで最後の最後まで大満足のディナー。
今年のメニューはいったいどうなってしまうのだろう。もちろん早々に予約を済
ませ、今からとても楽しみにしている。皆様も早めに予約された方がいいかもしれ
ない。